落ち着け、わたし。

【108日目~】
インド・タージマハル→(デリー)→バラナシ

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9月20日(金曜)

 

悪いことは続くって言うけど、ここまで続いたらもはや奇跡。

心が乱れていると、不運しか引きつけない。

今回はそれをもう嫌という程痛感しました。

 

 

悪運の始まりは、オートリキシャのおじいちゃんにブチ切れたことから。

瞑想とか、ジャイプールでのこととかで、リキシャマンに対して寛大になっていたはずの私ですが、懲りずにまたブチ切れてます。笑

人間の成長って、ムズイっすね。

 

 

 

バラナシに向かうべく、宿を出て通りでリキシャを捕まえる。

停まってきたのは、おっちゃんというよりもおじいちゃんという年齢層の方。

今まで、ご高齢のドライバーは決まっていい人だったから、それだけで少し安心する。

 

アーグラフォートに行きたい」と伝える。

おじいちゃん「100ルピーだ」

希望は80ルピーだったけど、交渉断念。
しょうがないので妥協して乗る。

 

そして乗ってすぐに気付く。

アーグラフォート(観光名所)」じゃなくて「アーグラフォート駅」って伝えないと勘違いするかも・・・と。

時間は夜20時。
私、バックパック背負って大荷物。

普通は分かると思うんだけどね。

こんな時間にこんな大荷物で行くのは観光名所ではなくて駅に決まってる。

 

慌てて伝える。
一言「分かった」とおじいちゃん。

 

走り出してしばらくして、アーグラフォートなら100ルピー、フォート駅なら200ルピーだとおじいちゃんに急に言い出した。

 

いやちょい待て、ご老人。
その値段設定は頭悪すぎるでしょうよ。

アーグラフォートとフォート駅は目と鼻の先しか離れてない。
少し上がるなら分かるけど倍になるなってアホすぎる。

 

もちろん抗議する。
おじいちゃん譲らない。

年寄りは頭固いって相場が決まってるからね。

ふう。値段交渉決裂。

 

「そんな値段ならこれ以上は乗れない」
リキシャを停めるように言う。

 

強気な老人。
スピードを上げはじめた。

 

もう一度ちょっと強めに抗議する。

 

おじいちゃん、キレた。

 

私も、キレた。

 

 

お互い大声で罵り合う。

 

おじいちゃん、尚も停めない。
どころからスピードを緩めることすらしない。

 

 

私、ブチ切れ。

 

おじいちゃんもブチ切れ。

 

 

日本語で言いたい放題叫びまくる。
車内から外に向かって大声でヘルプミーと叫ぶ私。

 

おじいちゃんますます逆上。

 

 

私は怒りと恐怖で頭の中は真っ白。

 

ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ」という声が頭の中を駆け巡る。

 

まだ遅い時間じゃないけど、周りは既に真っ暗。

しかも今ちょうど走っていた所は、お店がほとんどなく閑散としていて暗い。
飛び降りる隙をうかがってるのに、それを察して決してスピードを緩めようしないおじいちゃん。

じいちゃんも頭に血が上って、もはや何を叫んでるのか理解不能。

 

ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ

 

もし、もしこのままわけわかんない所に連れてかれたらどうしよう・・・

ど、どうしよう・・・・だれか・・・誰か助けてっ・・・・!

 

う、泣きそう。

 

 

 

リキシャは、ようやく人通りの多い所にさしかかる。
スピードが緩んだ所を狙ってリキシャから飛び降りる。

 

この時ほど、荷物が少なくて身軽な自分に感謝したことない。

 

もちろん、おっちゃんがしつこく追いかけてくる。
たぶん「金を払え」的なことを口にしていたと思う。

 

おじいちゃんが英語で話してるのか現地の言葉で話してるのか、もはや分からない。
というかほとんどおじいちゃんの声が耳に入らなかった。

 

私は完全にパニックになっていた。

 

おじいちゃんはなおもしつこくついてきたけど、ガン無視。
お金も、一銭も払うつもりはない。

 

私は停めるように何度も行ったし、ここまで勝手に連れてきたのはあいつの勝手。

というかここどこ。

場所の見当なんてまったくつかないし、駅から近いのか遠いのかすら分からない。

 

くねくね歩きながら他のリキシャを探す。

声をかけてくるドライバーに駅に行きたいと伝えると、乗れと言われる。

既にぎゅうぎゅうのリキシャに乗る。

 

おじいちゃんが何かまくし立てるけど無視。
みんながあたしの顔を見るから、「この人は私に嘘をついた」と言うと、誰も何も言ってこない。

 

 

リキシャは走り出す。
結構長いこと、走る。

私は一体どこにいたんだろう、駅から大分遠いな・・・

 

そして、はたっと思い当たる。

あ、あれ、もしかして・・・・

 

隣の人に聞いてみる。
「これって、アーグラフォート駅に向かってますか?」

「ちがうよ。キャント駅に行くんだよ」

な、なんですって・・・??

2013-10-06_103509

ま、まじかいな・・・

 

一緒に乗ってた親切な青年が助言してくれる。

「大丈夫、フォート駅は近くだよ。このドライバーに言っておくから大丈夫」

 

キャント駅に着くと、その青年がドライバーに話してくれている。
(ドライバー英語話せない)

「ここまでの20ルピーを一旦彼に払って、フォート駅まで80ルピーで行くようにお願いしたけどいい?」
と聞いてくる。

めちゃめちゃありがたい。

 

そしてリキシャは再び走り出す。

この時、時刻は20時20分。列車の時間、20時55分。

なんとか間に合いそう・・・

 

でもリキシャのおじさん、なぜかふらふらと何度か停まり、色んな人に話しかける。

列車の時間がもうすぐだから急いで!と言っても頷くばかり。

なに?なんなの?

 

何人かに話しかけた後で、その話しかけられた人が私に英語で話しかける。

どうやら、ドライバーは私に言いたいことがあるみたいだけど、英語が話せないから通訳してくれる人を探し回ってたみたい。

 

ドライバーの要求。

「オレは80ルピーじゃ連れて行けない。150ルピーならフォート駅まで行く」とのこと。

さっきお互い了承したはずなのに、どういうことやねん。

ふざけるなと思ったけど、私、何より時間がない。
もう30分を過ぎている。

もう何でもいいから駅に向かって欲しかった。

 

 

そしてようやくフォート駅に到着。

なんとそこはさっき、私がリキシャから飛び降りた、目と鼻の先だった。
徒歩2分くらいの距離・・・

あのおじいちゃん、ちゃんと駅まで連れて来てくれてたんだ・・・
なのに私一銭も払ってない・・・(T_T;)

 

 

時刻は80時48分。間に合った。

結局、20+150=170ルピーも払ってしまったし、おじいちゃんの言い値と大して変わらない。

 

でも疲労度は半端じゃない。

夜の街をどこに連れて行かれるか分からない恐怖と、行先は間違えるは列車の時間に切羽つまるわで、心臓がさっきからバクバクうるさい。

 

この時、私は完全に冷静さをなくしてたと思います。

 

ようやく駅に着いたけど、早く自分の列車を探さないと!
とまだ落ち着かない私。

電光掲示板を見ると、私の列車は1番線に着くとのこと。
そして1番線には既に列車が停まっている。

そそくさと水だけを買い込んで、自分の車両を見つけて慌てて乗り込む。

 

中に入ると、自分の席の付近に、明らかに無賃乗車の若者たちが集団で溜まっている。

ああ、まじか。
つくづくついてないわ今日。

自分の予約した席に座る少年を追い払ってさっさと横になる。

 

疲れた。

今日はもう本当に疲れた。

 

若者たちの遠慮のない視線を感じながら、目を閉じる。

 

 

そして列車が動き出す。
時計を見るとちょうど55分ちょい過ぎ。

 

少しだけまどろんで、水を飲むために起き上がる。
周りを見ると、異様に空席が多い。

あれ、人、少なくない・・・?

 

アーグラ-バラナシ間は人気の路線。
前に自分で予約しようと思った時、既に満席でウエイティングリストに何人もいたのに・・・

途中から何人か乗り込んでくるのかもしれないけど、これは少なすぎる。

 

もしかして、わたし、間違えた・・・?

 

やっと落ち着き始めた心臓がまたバクバクし始める。

 

出発してからもう既に30分以上経ってる。
しかももう夜遅い。

もし乗り間違えたとしても、もう全てが今さらだけど、一応近くにいた身なりがまともな人にチケットを見せて、列車の番号が合っているどうか聞く。

英語がちゃんと通じてるかどうか怪しい感じはしたけど、この番号はこの列車で合ってるよと言う。

まだ不安は拭いきれないけど、とりあえず少し安心して再び横になる。

 

万が一、間違えってたら・・・

もういいや、その時はその時で。
とにかく疲れた。

心臓はさっきからずっとうるさいし、胸の中が変に淀んで気持ち悪い。

 

今までの旅でこんなに心が乱れたことがあっただろうか。

リキシャのおじいちゃんにブチ切れたのを皮切りに、とんだ災難が続いた。

 

だめだ。冷静にならないと。

 

行先を間違えてリキシャに乗ったのはパニックになってたからだし、ずっと突き刺さってくる視線の中で横にならなきゃならない不運も、全部自分が引き寄せたもの。

 

落ち着け、あたし。落ち着け。

 

 

そしてそのまま眠りに落ちる。

 

 

 

誰かに揺り起こされて目を覚ます。

まだ暗い。

時計を見ると、夜中の2時過ぎ。

 

一人の男性が私に話しかけている。

何を言っているのかは分からなかったけど、何度も繰り返される「ニューデリー」という単語を耳が拾う。

 

 

ニューデリー

ああ、やっぱり・・・

2013-10-06_152353

 

私、ニューデリーに到着。
バラナシとは反対方向。

 

大丈夫。もうパニックは起こさない。
冷静に、冷静に。
大丈夫。

 

 

とりあえず、起こしてくれたその男の人にお礼を言う。

もし誰も声をかけてくれなかったら、私どこまで行ってたか。

この列車は急行じゃなくて鈍行だった。
私みたいなツーリストが降りるとしたらここだろうと、きっと気にしてくれてたに違いない。

ありがとう。

改めてインド人の親切に感謝します。

 

 

列車を降りて、スタッフらしき人に列車を乗り間違えた旨を伝える。
そしてできるだけ早くバラナシに行きたいと。

私の拙い英語じゃスタッフは理解できなかったけど、近くにいた一人の男性が状況を察して、付いてくるように言う。

バラナシ行きの列車は朝6時半が始発だそうだ。

「ホテルの泊まるか?」と聞くので「ここで待ってるからいらない」と応える。

「それじゃーチケットを取って上げるよ」と言うので、「いくら?」と聞くと、「1,300ルピー」だと言う。

スリーパーで1,300ルピー。

うん。だいぶぼってるね。

「自分でチケットを取るから大丈夫」だと伝え、彼から離れて自分で駅の窓口を探す。

 

夜中の2時過ぎなのに、駅周辺には人がたくさん。
そして窓口にも煌々と明かりが灯っている。

窓口に行くと、「朝のチケットは4時から販売してる」と言うので、あと2時間、地面に座って待つ。

 

 

今夜(というか昨日の夜)のことは考えないようにした。
どうせ心がみじめになるだけ。
これからのことを考えよう。

バラナシからゴーラクプル行きの列車は、明日の15時。
今日バラナシに着くのはきっと夜になるから、バラナシはほとんど見ずに終わっちゃうけどしょうがない。

 

 

 

明朝4時。

窓口に行ってバラナシ行きのチケットを購入。
スリーパーで380ルピー。

さっきの1,300ルピー、笑っちゃうね。

 

出発の6時半まで時間があったけど、ホームで明け行く空と満月を眺める。

 

身体と心はどっと疲れてたけど、全然眠くなかった。

 

やっぱりね。心の乱れは運の乱れ。

 

今さら何が悪かったんだろうと考えても意味がない。

もっと早めに宿を出ればよかったとか、ちゃんとリキシャに的確に行先を告げればよかったとか、ちゃんと確認して列車に乗ればよかったとか。

後悔して考えても詮ないこと。

 

改めて思い知らされる。

全ての元凶は「確認不足」

 

 

いつもいつも、どんなことが起こっても「平静さ」を大事にしてきたのに、やっぱりまだまだ修行が足りないね、私。

今回はたくさん学ばせていただきました。

 

うん。

よし、またここからがんばろう。

 

 

そして、列車に乗ってバラナシへと向かう。

 

 

次回、19時間だけ滞在したバラナシの話。
お楽しみに。

 

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20時間の空港滞在です。へへ。
だって今一度インドの街に飛び出す元気ない。
午後、いよいよヨーロッパはフランスに向けて飛び立ちます。
さよならアジア。
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